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フォークリフト運転技能講習を受けた話

2020年5月27日

学生時代にはアルバイトをいくつか掛け持ちしていましたが、そのうちの1つが倉庫・配送系の仕事でした。

倉庫内を動き回るフォークリフトを見ていると、運転好きの身としては何としても乗れるようになりたいと思ってしまうものです。

調べてみるとフォークリフトの構内作業には技能講習(免許)が必要で、普通免許を持っていれば31時間(丸4日)で4万円前後で取れるとのこと。

当時は運転免許の一種フル免許取得まで、あと大型特殊を残すのみという状況だったので、「4万円で後輪操舵のフォークリフトをみっちり練習して、その直後に一発試験を受けたらかなり有利になるんじゃないか」という思いもあり、取得に踏み切りました。

学科

初日は丸一日かけて学科講習&最後に試験を受けた。

単元としては、

  • フォークリフトの構造
  • フォークリフトの操作の仕方
  • フォークリフトの力学
  • 法規

の4つがあり、それぞれを2時間ほど座学で学ぶ。

5cmくらいの分厚いテキストで面食らうかもしれないが、重要なところをかいつまんで説明してくれるので、さほど身構える必要はない。

試験があるとは言え3択のマーク式問題だし、試験に出るところは全て教官が教えてくれるので、よほどのことがない限りは合格できる。

個人的に面白いなと思ったことについてまとめておく。

  • 日本で使われてる最大のフォークリフトは名古屋港にある42t積みの海コン用のもの。
  • フォークリフトは荷を積んだまま公道走行できない。その理由は操舵軸に車両総重量の20%以上を掛けないといけないと言う道路運送車両法の保安基準をクリアできないため。
    • 荷を積んだ状態だと操舵輪には車両総重量の5%くらいしか掛からない
    • 空荷だと60%くらい掛かるので保安基準をクリアできる
    • それゆえフォークリフトには最大積載量の設定がない。
  • マストの上下速度を稼ぐためにリフトチェーンとホイールは動滑車になっている
  • 大特/小特持ち状態だと道路上を走行することは出来るがそれ以外(構内)の走行は空荷でも不可。構内走行には特別教育/技能講習などのいわゆるフォークリフト免許が必要。

実技1日目

教習車はTOYOTA L&FのGENEO、1.5t積みのエンジン車(AT)だった。教習車の大半は図のようなカウンターバランス式で、倉庫などで使われる立ち乗りタイプのリーチ式を使う教習所はほとんどないらしい。

1日目の実技は荷物を積むことなくひたすら走行の練習を行った。教習車は3台用意されており、それぞれ6人ほどのグループに分かれて練習する形式だった。

フォークリフトはナンバーを付ければ公道走行できるようになっているので、普通の車と同じようにアクセルやブレーキはもちろん、ライトやウインカー、ホーンなど一通りの装備が備わっている。車を運転した経験があれば、特に操作に戸惑うことはないだろう。

普通の車と違うのは後輪操舵であるという点である。つまりハンドルを切ると前のタイヤではなく後ろのタイヤの向きが変わる。最初は少し違和感があるが、何度か運転すれば慣れてくる。

またフォークリフトを停める時は、フォークの爪を地面に接地させる必要がある。一応車体側に駐車ブレーキは装備されているが、トラックの輪留めのように物理的に動かないようにするという二重の安全対策を施すようだ。

この手の運転技能講習はとにかく指差し安全確認が重視される

  • リフトを前進する際には「右後方よし」「左後方よし」「右前方よし」「左前方よし」
  • リフトを後退する際には「右前方よし」「左前方よし」「右後方よし」「左後方よし」
  • リフトから降りる時は「左前方よし」「左後方よし」、降りたらフォークの設置を確認して「フォークよし」

以上のように、しつこいくらい指差し確認をする必要がある。実際の現場でやっている例を見たことがないので、踏切で窓を開けて通過するのと同じくらい形骸化しているものだが、教習中は確実にやっておこう。そうでないと試験の時に安全不確認で減点されてしまう。

実技1日目はリフトをただ動かすだけだったので、操作自体は難しくない。むしろ上に書いたような安全確認の癖をつけるのが苦労するところだと思う。幸いにも時間はたっぷりあるので、何度も繰り返して体に覚え込ませるようにしておこう。

実技2日目

2日目からは荷物を扱った練習を行った。

荷物は1tもあるコンクリートブロックなのだが、フォークリフトを使えば難なくスルスルっと持ち上げられるのでちょっと気持ちがいい。

コンクリートブロックはプラ製のパレットに固定されており、持ち上げるためにはパレットに爪を差し込む必要があるのだが、これが簡単なようで意外と難しい。

爪はパレットに対してまっすぐ差し込む必要があるので、少しでも車体が斜めっていると奥まで差し込めなくなってしまう。また爪の高さも重要で、差し込む箇所からズレてしまうと、爪で荷物を突き刺してしまうことになる。

何回も練習するうちにそれなりにできるようになるが、実際の現場で使うようなキビキビとした動きができるようになるにはかなり時間がかかりそうだ。

実技3日目+試験

3日目はこれまでの復習と試験コースの走り込みを行った。

僕がいたグループは割とできる人が多く、午前中でだいたい感覚を掴んでしまったので、午後は受講生と雑談したり、試験コースのタイムアタックに興じる余裕もあり楽しかった。

夕方から試験が始まったが、全員問題なく合格だった。他のグループではかなり操作がおぼつかない受講生もいたようだが、無事合格したそうなので、よほどのことがない限り落ちることはないだろう。

まとめ

無事免許を取得したのでバイト先でもフォークリフトに乗れるようになりました。やはり乗り物の運転は楽しいものです。

またリフト免許取得直後に、大型特殊免許の一発試験を受けましたが、無事一発で合格することができました。リフト免許の教習で慣れていたのは大きいと思います。

詳しくは「大型特殊免許を安く取りたい!実際に一発試験で取得してみた」も合わせてお読みください。

それではまた!