プロボックス、ハイエース、軽バン向けオールシーズンタイヤが登場!その名もDUNLOP ALL SEASON MAXX VA1
ついに商用車用のオールシーズンタイヤがダンロップから登場しました。その名もALL SEASON MAXX VA1。
オールシーズンタイヤとは?
その名の通り春夏秋冬通じて1年中履ける全天候型タイヤのことです。通常は春夏秋はサマータイヤ、冬はスタッドレスタイヤに履き替える必要がありますが、オールシーズンタイヤなら履き替える必要がなく、雪道でもそのまま走れるという代物です。
実はオールシーズンタイヤはトラック・バスなどの大型車においては昔から普及しており、横浜ゴムの調査によれば約40%がオールシーズンタイヤを履いています。
大型車のタイヤは乗用車などと比べて非常に高額かつ本数も多いため、冬用タイヤを用意してかつ年2回交換するとなると、タイヤ代と工賃だけで凄まじい額になってしまいます。そのため、降雪地域ではないが雪道を走る可能性がある場合にはオールシーズンタイヤを一年中通して履くというのがスタンダードになっています。
近年は日本国内においても乗用車向けのオールシーズンタイヤが各メーカーから出てきており、徐々に浸透してきているようです。
スタッドレスタイヤを別途用意するのはお金も手間もかかりますし、置き場所も確保しなくてはなりません。オールシーズンタイヤなら一年中履きっぱなしにできるので、普段雪が降らないけどもし積もったときのために備えておきたいという方にはぴったりです。
夏タイヤと冬タイヤのいいとこ取り
オールシーズンタイヤは夏タイヤと冬タイヤの中間の特性を持っています。上の表に示されている通り、氷上路面以外はほぼ適合できるといってよいでしょう。スタッドレスタイヤは雪道を走る専用のタイヤなので、ドライやウェット路面ではどうしても性能が落ちてしまいますが、オールシーズンタイヤなら安心して走ることができます。
夏タイヤを凌ぐ性能
ダンロップは商用車向けの夏タイヤとしてENASAVE VAN01をラインナップしていますが、ALL SEASON MAXX VA1はドライ性能やウェット性能、ライフ性能共に夏タイヤを上回っています。
高速道路の冬用タイヤ規制にも対応
何より高速道路の冬用タイヤ規制に適合しているのが嬉しいポイントですね。オールシーズンタイヤの中にはこのスノーフレークマークがないものもありますが、ALL SEASON MAXX VA1にはちゃんと付いています。
タイヤパターンもギザギザの横溝(サイプ)がしっかり刻まれており、スタッドレスタイヤに近いものになっています。実物を店頭で触って感触を確かめてきましたが想像以上にゴムが柔らかく、スタッドレスタイヤと遜色ないレベルです。
その証拠に雪上トラクション性能もスタッドレスタイヤと6%減程度に収まっています。高速のインターに近くあまり登り坂がないようなスキー場を選べば、オールシーズンタイヤでも辿り着けてしまうのではないでしょうか。
弱点はアイスバーン
注意が必要なのはアイスバーンと呼ばれる氷上路面です。オールシーズンタイヤは一見スタッドレスタイヤと遜色ないように見えますが、あくまで夏タイヤをベースに雪道でも走れるようにしたタイヤです。そのためゴムの質がスタッドレスタイヤとは異なり、氷結路を掴むような設計にはなっていません。
メーカーとしても「日常的に雪道や凍結路を走る場合はスタッドレスタイヤを履くように」と釘を差しています。北海道や東北地方のような日中でも氷点下に近いレベルだとオールシーズンタイヤで冬を越すのは厳しいでしょう。あくまで非降雪地域の方が雪の備えに履くタイヤという位置づけですね。
タイヤサイズ
タイヤサイズはプロボックス向けの155/80R14のほか、軽トラ軽バン向けの145/80R12、ハイエースやキャラバン向けの195/80R15が用意されています。いわゆるライトバン向けのサイズは一通りラインナップされていますね。
追記: GOODYEARからもバン用オールシーズンタイヤが登場
グッドイヤーからもVECTOR 4SEASONSのCARGOが登場しました。VA1と同じく高速道路の冬用タイヤ規制に対応しています。価格によってはこちらもアリですね。